祝福の日。鴨川で歌ってきました。
こんにちは、松本佳奈です。千葉県木更津市の里山で0歳&2歳の子育てをしながら作詞作曲したり、歌を歌ったりしています。
昨日4/12は、千葉県の鴨川市にある「古民家したさん」のオープニングイベントで歌わせていただきました。お会いした皆さま、ありがとうございました!
昔ながらの棚田の風景が広がり、カエルの鳴き声や鳥のさえずりがそこかしこから聞こえてきて、春の草花や生き物たちが生き生きと呼吸している。少し歩いただけでも、集落の人たちがこの場所を愛し、大切にしているのが伝わってきます。
私がここで歌うことになった経緯は、こちらのコミュニティに参加したことがきっかけでした。
小さな地球コミュニティ
2年前の台風被災後に構想し、準備してきた小さな地球プロジェクトをいよいよ本格的にスタートさせます。
毎月1000円の会費で里山1千年の時間と空間をぼくらのコモンズとして共有し、気候変動とパンデミックという文明の転換期に、資本主義でもなく社会主義でもない生命主義の文明を参加型で創造していきます。初月無料です!
基金も募集します。
一口50万円の基金で、1000万円を4月30日までに集め、共同購入した里山付き古民家したさんをコミュニティスペースとしてリノベーションします。
「お金」を本来の姿に戻し、社会のキレイな血液として循環させます。そして、人と人、人と自然、都会と田舎をつなげた大きな輪を描き、美しい「いのちの彫刻」としてみんなで「小さな地球」をつくろう。
ぼくら一人ひとりがこの宇宙の主役であり、役割があり、雪の結晶のように美しい存在で、すべての人はアーティスト(創造者)です。ご参加、お待ちしています!
(代表 林良樹さんのFacebookより)
具体的にどんな取り組みをされているのかはこちらのページにてご覧いただけます。
小さい頃、スーパーで売れ残る野菜や肉魚を見て泣いたことがあります。
命を奪うなら、無駄にせず食べたい。
余るほどいらない。余らせたくない。
初めて飲食店で働いたとき、シンクで大量に流される油や洗剤を見ました。学校では「資源を大切に」「水を汚さない」と習うのに、社会はそういう仕組みになっていない。
海や山をゴミ箱だと思ってどんどん物を捨てるような光景も目にしました。土に還らないものを生み出すというのがどういうことなのか、目で見て危機感を感じたものの、個人の力ではどうすることもできず諦めるしかなかった。
そうやって少しずつ少しずつ、諦めて生きてきたんだなと思います。諦めないと、社会の「本音と建前」にいちいち傷ついてしまうから。
でも大人になった今、私にもできることがあるんじゃないかと思い始めました。
その土地で採れる旬のものを食べることや、環境に配慮した分解される素材・洗剤を選ぶこと。ゴミを出さない生活を心がけること。物を持ちすぎず、手入れして長く使うこと。
ケージフリーで飼育されている鶏、食べさせている餌や環境が見える卵を買うこと。放牧されている農場で搾った牛乳を買うこと。どこで育ち、どう殺されたのか分かるお肉を買うこと。
環境、食、アートといった取り組みをしている個人や団体に投資すること。
音楽活動でいただいたお金を、そういったことに循環させていきたいと考えていた矢先の小さな地球プロジェクトとの出会いだったので、これは!と思い、すぐにコミュニティに入会させていただきました。代表の林良樹さんとお話しする中で、4/12のオープニングイベントで歌うのはどうか?と提案いただき、今回の流れになりました。ありがたや!
1ヶ月前に見せてもらった時はまだ真っさらで窓も入っていなかった古民家が、東京工業大学大学院建築学系 塚本研究室の学生さんたちを中心にどんどん整えられ、キッチンや立派な棚ができていく光景。
水捌けが悪く、すぐ水溜りになってしまう古民家周辺をぐるりと深さ30cmほど掘って、解体で出たコンクリートのかけらや稲藁、炭焼き小屋で焼いた竹炭を敷き詰め、砕いた瓦を乗せて、土に空気を入れたり微生物の活動を促進させる試み。
これでだいぶ水捌けが変わるそうです。U字溝を作らずに循環を生む仕組み。見た目も石畳のようで素敵なのです!
なんとイベント前日まで、窓枠や天井にオイルを塗ったり、棚板の大きさの調整をしたり、たくさんの人がこの古民家を生かすために動いていました。
そして当日。古民家したさんにはTAWOOさんの太鼓の音が響き渡り、鴨川で10年以上続く新月のマーケット「awanova」は大賑わい。
年齢や性別も様々な人たちが『循環』というキーワードで繋がって、それぞれがその人のままそこに在ることが素晴らしい、という寛容な空気が満ち満ちいて、そのすべてを包括する美しい集落の風景がありました。
歌の途中に詩を一遍読みました。銀色夏生さんの「今を生きやすく」という本の中から。
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大人になるということは、楽しいことがいいことだと思わなくて済むようになるということ。
大人になるということは、舞台裏を推し量れる、ということで、その舞台裏はかぎりなく存在する。無限にだ。
舞台裏は、舞台の裏にあり、目に見える舞台は、表でしかない。
舞台裏に、表を支える力と(表と合わせた)真実がある。
そしてその舞台裏が表になる舞台裏が、その裏にある。それが無限に続く。続いている。
自分はそれの、今、どこにいるのだろうか。
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裏方を支える裏方。それは各々の家族だったり、きっかけをくれた恩師かもしれない。育った環境やその環境を守ってきた人々だったりするのかもしれない。
そんな、たくさんの方の想いのこもった「古民家したさん」のオープニングという記念すべき日に歌わせてもらえるなんて有難いなあ。
そして急遽、DJとして参加されていたMONK BEATさんに、それぞれの楽曲に合った環境音を流していただくことになり、蛙や虫の声、水音などとのコラボレーションが生まれたのも面白かったです。
▽セットリスト
1、恋風
2、ばかみたい
3、好き勝手
4、笑うな私よ、怒っていい
5、わらってしにたい
朗読〜銀色夏生「今を生きやすく つれづれノート言葉集」より〜
6、幕開け
お気持ち投げ銭下さった方、CDを買って下さった方、話しかけて下さった方、みなさん有難うございました!
先月の「10分間の声のブログ」に原稿を書いてくれたタロット占い師のメイさんがawanovaに出店されていたので、急遽私も占ってもらうことに!
「仕事の今後について」という感じでザックリ見てもらったのですが、なるほど〜という納得の結果。自分ひとりで抱え込んでしまう癖は昔から変わりませんが、少しずつ、人の手を借りたり頼ったりして、柔らかくなっていきたいな。そして、自分が夢中になれることにもっともっとエネルギーと時間を注いでいきたいな。という感じでした。
夢中になるぞー!笑
このあと、古民家したさんでは4月18日(日)まで、陶芸家・西山光太さんのあわ焼の個展が開催されるそうです。是非一度、足を運んでみてくださいね。
一日、次男を子守してくれたみっちんと引田香織ちゃん(このブログで使っている写真も撮ってくれた。ありがとう!)
機材の前日搬入、当日の搬出を手伝ってくれたチーズ工房【千】senの柴田千代さん。
そして息子に笑いかけたり、抱っこしてくれたたくさんの人たち。ありがとうございました!
最後まで読んで下さりありがとうございました。これからも、自分にできることをコツコツと楽しくやっていこうと思った、奇跡みたいに晴々とした1日でした。
古民家したさん、6月からは宿泊もできるようになるそうなので、遠方の方も泊まりがけで是非!
ではでは、今日も穏やかな一日でありますように!愛を込めて。
松本佳奈
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