柿の渋抜きと、今夜のライブお知らせを改めて。

こんにちは、松本佳奈です。
千葉県木更津市の里山で、1歳と3歳の子育てをしながら、歌を歌ったり、最近はもっぱら旬の野菜を料理したりしています。

庭の柿の木。これは甘い柿なのか、渋柿なのか?見分けられなかったので、ひとくち齧ってみたことがあります。軽く噛んだだけなのに、衝撃の渋み!私はほうれん草の僅かなキシキシも苦手なくらいなのに、あの50倍のキシキシをぎゅっと握ってドーン!みたいな、凄まじい渋みでした(笑)渋柿です。

渋柿を美味しく食べるには…検索すると、干し柿にするというのが一般的みたい。しかし1ヶ月もの間、柿を干したり取り込んだりしてカビが生えないよう管理にするというのは、面倒くさがりな私にとってかなりハードルが高く…(味噌作りを毎年続けることができているのは、部落の人たちに大豆や麹を用意してもらえる環境と、一度仕込んだら冬まで放置でOKという手軽さゆえです)

というわけで干し柿は早々に諦め、別の方法を探すと…渋柿のへたを焼酎に浸けて、ひとつずつビニール袋で密封すると2週間くらいで渋が抜ける、という、面倒くさがりにはもってこいの方法を発見!昨年はこれを試してみよう…と思った次の日に、猿軍団によってすべての柿をもっていかれてしまったので(笑)今年は猿が来る前に少しいただきました。
お茶碗に焼酎を注いで、へたのところをどっぷり浸けて、そのままビニール袋へ入れて密封。風通しの良い常温で2週間保存とのことなので、野菜を干している網に並べて室内にかけてみました。さて、どうなるかな〜?

柿の話はさておき…本日9月30日は、東京・三軒茶屋にあるGRAPE FRUIT MOONさんで歌います。なかなかライブできない世の中の状況が続いていてご無沙汰な方もいらっしゃるので、秋の近況報告と題しまして「最近こんなことやってるよー考えてるよー」とお話できるようなライブをやりたいなと思って企画しました。そしてそしてここで、新作のミュージックビデオを初披露します。

昨年制作したアルバム「私の日常」のクラウドファンディングに沢山の方が参加してくれて(ほんとにほんとに有難う!)お陰様で目標額以上の資金が集まり、じゃあもう1本MVを作ろう!ということで、実はこの1年をかけてコツコツ制作してきました。

曲は「わらってしにたい」です。
監督は、2013年に「Strings」でお世話になった熊谷まどか監督。今、私が暮らしているリアルな春夏秋冬を、子どもが産まれ育っていく姿を、ひとつの短編映画のような作品に仕上げていただきました。

昨年8月に次男を自宅で出産したのですが、産んだあとすぐに「産まれましたー!」と連絡して、その日のうちに撮ってもらったりしました(笑)

完成したMVを皆さんと一緒に鑑賞したい!会場にお越しいただける方は大画面プロジェクターで。オンラインの方はご自宅で、職場で、この同じ地球のどこかで。一緒に見れたら嬉しいです。
「わらってしにたい」は、ラブソングです。
"たったひとつの私の望みは、あなたより少しだけ長く生きること"という冒頭は、捉え方によっては「先に死んでくれ」と言っているようなものなので、抵抗がある方もいるかな〜と思いながら、歌っています。

でも歌い進めると、その望みは主人公のパートナーが「遺される方が辛い」と言ったことから、愛する人に辛い思いをさせたくなくて生まれた望みだとわかります。

見渡せば、私の周りには「これから失うもの」しかありません。時が流れ、移ろい、変わらないものはひとつもなく、子どもたちは大人になり、物は朽ち、街も変わっていく。年老いて、身体もあちこち痛くなってくる。当たり前に持っていたものを手放しながら、死に向かって毎日歩いている。

死に別れることは悲しい。出会いの数だけ別れなければいけない。それなのにどうして私たちは、心震えるような出会いを嬉しく思ってしまうんですかね。新しい生命の誕生に、喜びを感じてしまうんですかね。

そんな話を、数年前にお坊さんとしたことがあって。

「たったひとつの私の望みは…」
主人公が言いかけて沈黙する。
本当は「私」も、遺されることが辛い。想像しただけで、辛くて辛くて、考えたくない。

だけど必ず、その日は来る。
だからそれまでの限られた日々を、大切に、大切に生きていく。

元々は、最後に繰り返される「また会おうねってわらってしにたい」は、2回とも「しにたい」だったのですが、2017年に岩手の沿岸でライブをした時、目の前に座っている方々の大半は大切な人を津波で亡くしていて、その目を見たとき、気付いたら「わらっていきたい」と歌っていました。

死を考えることは、生を考えること。
限られた人生をどう生きるか。
見送る人は、必ず見送られる人になる。
「わらってしにたい」は、そんな楽曲です。
MVに映っているのは、どれもこれもすべて、これから失われていくものばかりです。だからこそ尊く、愛おしいそれぞれの日常を、皆さんと鑑賞することで改めてじんわり味わう時間にできたらと思っています。

本日9月30日、18時半より。
お会いできるのを楽しみにしています!

【有観客・オンライン同時開催】
2021.9.30(木) 東京・三軒茶屋GrapeFruitMoon
『松本佳奈 秋の独演会〜近況報告〜』
開場18:00 / 開演18:30(19:30終演予定)
出演:松本佳奈(Vo.&Pf.)
サポート 奥野裕介(Gt.) , 小美濃悠太(Cb.), 熊本比呂志(Perc.)

①会場観覧チケット【20名限定】
1、ふつうのチケット ¥3,500

2、ゆるりとお茶チケット(珈琲と焼き菓子と本のお土産付き)¥5,000
千葉の鴨川にあるカフェカルトーラさんの焼き菓子セットです。


3、しっぽり晩酌チケット(日本酒とおつまみと本のお土産付き) ¥8,000
千葉の久留里にある藤平酒造さんの、この秋出たばかりのひやおろし2種類飲み比べセットです。

高校生以下無料 ※人数把握のため高校生以下チケットをお申し込み下さい。

◎会場観覧チケットご購入はこちら↓

②オンライン
視聴無料
松本佳奈YouTubeチャンネルにて配信します。
配信URLはこちら↓
※配信終了後もアーカイブをご覧頂けます。

※下記サイトより応援チケット購入で活動をご支援いただけたら嬉しいです。

▽三軒茶屋GrapeFruitMoon
各線三軒茶屋駅より徒歩10分
髪切ったよ!笑
松本佳奈