小学校を泳ぐくじらと、舞い飛ぶ蛍
こんにちは、松本佳奈です。
2019.11.17
木更津 南清小学校
育色工房 いくちゃんのライブペインティングに音と語りで参加させていただきました。
お越し下さった皆さん、有難うございました!!
セットリスト
1、恋風
2、レモンパイたべたい
3、マザコン
4、ばかみたい
5、好き勝手
6、大人だってさ
〜息子がお腹にいた頃の心音〜
7、いのちの理由(cover)
〜クジラと蛍のお話〜
8、わらってしにたい
9、おいしい晩ごはん
En.カントリーロード(cover)
呼んで下さった南清小育英会のみなさま、感謝です!
" 座って聴いてもいいし
立って聴いてもいい
踊ってもいいし 立ち止まってもいい
歌ってもいいし 回ってもいい
空を見てもいいし 虫や草花を見てもいい
音楽や絵っていうのは
ほんとうはそういうものだと思うので
どうぞ自由に
お互い「お、なんか、いいじゃん」って時間を過ごせたら嬉しいです "
と、冒頭で話したら、最初は「え?え?」という感じだった子どもたちも、少しずつ動いたり、走ったりしていました。
いくちゃんとのライブペインティングは3年目?毎回ほとんど打ち合わせをせず、即興です。でも今回は本番前日に(前日かよ)「おもちがお腹にいた時の心音を流そう!」と思い付いて、真夜中にガサゴソ、過去の映像を探したり編集したり…
そしてこんなことを喋りました。
" 赤ちゃんがお腹にいる時の音聞いたことある?
今日持ってきました
そこから、生まれてすぐの泣き声、最近少しずつ喋るようになってきた声 と続きます。お腹にいるとき、みんながみんな無事に産まれてくるとは限らなくて、約9ヶ月の間、二週間に一度くらい病院に行ってこうやって心音を聞くたびに「ああ生きてる、よかった」と安心していた。心臓が止まっているんじゃないかといつも不安だった。
だから無事に産まれてきてくれてほんとうに、嬉しかった。産まれてくることは、嬉しい。"
心音の、トクトクという音の合間に、助産師さんと私のやり取りも入っていました。助産院にはエコーがなかったので、機械をお腹に当てて心音をとることで胎児の状態をみるのです。
「あ、泳いできた」
「あ、どっかいっちゃった。行かないで〜」
妊娠5ヶ月頃だったので18cmくらい…ちょうどアボカドくらいの大きさ。同じ場所に機械を当てていても胎児がふらふらスイスイ移動してしまうのでした。
私たち、お腹にいるときは水の生き物なんだなあと改めて思いました。
子どもたち、心音が流れた瞬間、しーんと聴いてくれていました。
クジラと蛍のお話も、今回初めてしました。
"クジラには大きく分けて二種類
歯がなくてクジラヒゲを持つ「ヒゲクジラ」と(ザトウクジラなど。シロナガスクジラは体長26m)歯がある「ハクジラ」イルカもこの仲間(マッコウクジラ 体長18m)
沖縄にいるザトウクジラは11ヶ月、お腹で子どもを育てるんだって。人間より少し長い。
ザトウクジラの赤ちゃんは体長どれくらいだと思う?→4.5mくらいで生まれる。大きいけど、おっぱい以外はまだ飲めない。1年で親離れ。寿命は40〜50年。歌うことでコミュニケーションを取る。
もうひとつ。
蛍の寿命を知ってる?
蛍は7月に卵から孵って、冬を越して、翌年の5〜6月に大人になる。そこから2週間で死んでしまう。なんとゲンジボタルは、卵も幼虫も成虫も、光るそうです。敵に襲われないため。大人になった蛍は、プロポーズのためにも光ります。
カワニナがいる川に蛍がいる。蛍の餌になるカワニナは、泥や藻をたべて水を綺麗にしてくれる。水が綺麗でおだやかで、カワニナがいる。やわらかい土がある。そんな場所は、人間も気持ちがいいんじゃないかなとわたしは思う。
この世界には人間のほかにもたくさんの生き物が暮らしていて、互いにバランスを取っている
小さい頃はそのことをよくわかっている。みんなの方がわたしよりもよくわかっていると思う。大人になっても、そのことを忘れずにいたいなと私は思っている。
人もクジラも蛍も、お母さんがいて、お父さんがいて、お腹にいる時間があって、離れる時がきて、みんなそれぞれの人生を生きていく。
つまづいたり、思い通りにいかなくても、思いがけない出会いや涙が出るほど嬉しい瞬間が、30歳を超えても40歳を超えても、もっともっと先、90歳100歳、死ぬまである。生まれてきてよかったと思う生き方を。せっかく生まれたんだから、思い切り生きよう。せっかく生まれたんだから、楽しもう。"
無事に産まれてくることができなかった子
産んだときに亡くなった母
妊娠したくてもできない友人
不妊治療中の友人
やむ終えず、中絶を選んだ友人
私には色んな繋がりがあって、命が生まれてくることは当たり前じゃないということを知っていて。そうやって奇跡みたいにつるんと生まれてきた誰もが、むやみに殴られたり、否定されたりして小さく折れ曲がって型にはめられていく様をもう見たくないだけなんです。
まだまだ色んなこと、できる。やりたい。
そんな風に思った南清小でのパフォーマンスでした。
ゼロからイチを生み出すことの楽しさや、「どんな自分でもオッケーなんだ」という安心感を感じられるようなステージをつくりたいな。一人一人から言葉をもらって、それを全部繋いで一曲作るのもやりたかった。ピアノの一音一音からイメージされる色をいくちゃんと表現したり、逆に色から音を生み出したり。
高めていきたい。
11/24の 東京 永福町sonoriumでの独演会でも、心音、流そうと思います。
あと5日!お待ちしております。
松本佳奈
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