YouTubeにて講演『わたしはわたし、あなたはあなた〜価値観の異なる他人との暮らし〜』が公開されました!

こんにちは、松本佳奈です。千葉県木更津市の里山で、作詞作曲をしたり、ピアノを弾いたり、絵を描いたり、三児の子育てをしたりしているシンガーソングライターです。

2月に出産報告をしてからあっという間に3ヶ月!SNSやファンクラブのブログはちょこちょこ更新しているものの、こちらは暫くお休みしていました。お元気でしょうか?

色々と綴りたいことはあるのですが、取り急ぎ、6月からYouTubeにて公開になったオンライン講演のお知らせです。



このたび、令和4年度 木更津市男女共同参画フォーラムの講師としてオンラインでお話しさせていただくことになり、20分ずつ前編・後編の動画を作りました。『わたしはわたし、あなたはあなた〜価値観の異なる他人との暮らし〜』と題しまして、自分と異なる「普通」を持つ人とどう折り合いをつけていけばいいのか、動画をご覧の皆さんと一緒に考えていくような内容になっています。

私は幼い頃から、ひとり親家庭に育っていたり、不登校を経験したり、大人になってからも世間一般で言われている「普通」から外れていることがよくあります。大多数の「普通」が採用される世の中では、少数派の「普通」は無いものとして扱われたり、大多数が正しくて少数は間違っているとして多数に合わせなければいけない場面もあります。
自分と違う「普通」を持つ人を正そうとするのではなくて、「あなたはそうなんだね」と「知る」だけで良い場面ってお互いにたくさんあると私は思っています。
前編では、「自分という素材を活かして生きる」と題して、私の生い立ちから木更津でシンガーソングライターとして活動するまでの経緯を自己紹介を兼ねてお話します。後編では、アートを通じて自分と他人との違いをおもしろみとして捉える取り組みや、対話の方法について考えていきます。

(前編冒頭より)


最初にこのお話をいただいた時、まず男女共同参画ってなんぞや?と。簡単に言えば、性別問わず活躍できる社会を目指しましょうね、ということなんですけど…なんとなく"男女共同参画"という言葉から「男性主体の社会に、女性も参加できるようにしていきましょう」的な風味を感じてしまうのは私だけでしょうか…?(笑)

性別の話は置いておいて…

じゃあ「どんな人でも活躍できる社会」ってどんな社会だろうかと考えたんですけど。私は、「生まれた境遇や、生まれ持ったものによって生きていく難易度が左右されない社会」かなと。いやしかし、それってかなり、抽象的ですよね。

例えば駅の改札通る時、右利きの人は難なく「ピッ」とできるけど、左利きの人はやりづらいだろうな…とか。じゃあ左利き用のレーンを作る?じゃあそもそも腕がない人はどうする?とか。どこまで個々の希望を汲み取るかの匙加減が、少数派の多様さを知れば知るほど難しくなってくるんじゃないかと思うんです。だから、「まあ大多数の人はこうだよね」というところで社会のベースがある程度デザインされているのは仕方ないことで…けれど少数の人が声を上げることで、「そんな人もいるんだ」と知って、じゃあこうした方がいいよねと対話が生まれる。

本当に大切なのは、「あんた個人の事情なんか知らないよ、大多数に合わせなさいよ」ではなくて、「確かに、あなたにとってはこれは不便だよね」という理解と対話の余地ができることなんじゃないかと思っています。


今回の動画の中で不登校に触れていますけど、私の場合は、いじめやクラスが荒れていたっていうのは学校に行けなくなったきっかけの一つに過ぎなくて、根本的には「大勢の人とずっと一緒に過ごすことが苦手」なので、荒れなくなったら学校行けるようになったのか?というと、そんな単純なことではなかったかな思うんです。

それより何より、正直な気持ちを話すと否定されたり、一方的にアドバイスをされたりして、ただただ共感してくれる人が家にも学校にもいなかったのが一番堪えたというか。

今思うと、私自身も自分が何が苦手でどうしたいのかよくわかっていなかったから、周りも対応に困ったし、対話にならなかったのかも。結局、原因を外に求め続ける限りはラクにならなくて…自分の気持ちを自分でとことん整理して見つめて、受け止めていく他ないのかもしれないです。


とりとめないですが!(笑)

20分の動画の中でどこを語りどこを語らないかの線引きはとても難しく、悩みまくりました。これをきっかけに、一人でも多くの人と「対話」と「一方的コミュニケーション」について一緒に考えていけたらいいなと思っています。

後編の最後に語った、ビデオグラファー森谷博さんによる「アマゾン先住民のコミュニティにおける意思決定システムについて」という文章は是非多くの方に観ていただきたいです。

ではでは!

令和4年度 木更津市男女共同参画フォーラム

講師 松本佳奈(シンガーソングライター)
撮影・編集 HIDETO KITAMURA FILMS
会場提供 Reverse Cafe

まつかな日誌

まつかな日誌 〜シンガーソングライター松本佳奈 日々の徒然〜